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Channel: さすらい人の独り言
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さすらいの風景 王家の谷 その4

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王家の谷には多くの墓が設けられて入口が穴を開けています。右に見えるのは、ホルエンハブの墓。ホルエンハブは、王の書記・将軍として、アメンヘテブ4世、次いでツタンカーメン、アイの下で働いた後に、自ら王になりました。

フィンランドの作家ミカ・ワルタリの歴史小説、さらにこれを基にしたハリウッド映画の「エジプト人」では、このホルエンハブが副主人公として登場します。興味のある人は読むか見てください。



一般見学王墓の三つ目として、ラメセス9世の墓を見学しました。なお、KV6という番号は、王家の谷で発見された墓の遠し番号で、6番目の発見ということを示しています。王家の谷では、これまで64の墓が発見されていますが、そのうち王の墓は25基だけです。

なお、ツタンカーメンの墓は、KV62という番号が付けられています。また、ツタンカーメンの墓の発見から80年ぶりに墓が発見されてKV63と番号が振られました。一時は、ツタンカーメンの王妃アンケセナーメンの墓という説がでて、NHKの「エジプト発掘 第2集 ツタンカーメン 王妃の墓の呪い」でもこの説に基づいた番組が造られました。ただ、現在では、これはミイラづくりのための道具を置いた物置であったという説が有力のようです。

今後も、王家の谷での王墓の発見は、考古学者のロマンの対象になり続けるのでしょう。



ラメセス9世は、第20王朝9代目の王で、在位はB.C.1126 - 1108年。この時代は、高級神官アメンホテプが強大な実権を握り、穀物価格の高騰、リビア人の侵入、組織的な墓地盗掘の横行など、多くの問題が生じました。



王と太陽神ラー。



長い通路が続きます。



壁いっぱいにエジプトの古代文字のヒエログリフが刻まれています。



天井にも壁画が描かれています。



梁にも壁画が施されています。



太陽円盤の中には、雄羊の頭を持つアトゥム神とウジャトの目が描かれています。



太陽神ラーの乗る船。



乗員の異なる船も描かれていました。







神に捧げものをする王。



天井には、神々の船と神々の行列が描かれています。



青の地に黄色で描かれた神々の姿は印象的です。









一番奥に小さな埋葬室がありました。





天井には、「昼の書」と「夜の書」の短縮版が描かれています。



ヌト女神が太陽円盤を飲み込み、翌朝それを再び生み出しています。



時間が無いため、急いで王の谷の見学を終えました。観光客も少し増えてきましたが、先回と比べると閑散としていました。



シャトル・トレインに乗って入口のゲートへ。



入口の土産物街を通って駐車場に戻りました。時間の関係か、土産物街もまだ活気が出ていませんでした。

王家の谷は二度目で、入場した墓も偶然にも全く同じでしたが、写真撮影解禁の違いは大きく、再訪の価値がありました。

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