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Channel: さすらい人の独り言
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さすらいの風景 アッタバード湖 その1

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カリマバードを後にして、カラコルム・ハイウェイを北上しました。これから向かう地域は、上フンザあるいはゴザール地方と呼ばれます。



カラコルムハイウェイは、切り立った崖の間を進んでいきます。路面はきれいに舗装されて快適な道ですが、土砂崩れでトンネルごと埋まってしまい、迂回路が設けられているところも出てきます。道路脇の斜面には、今にも崩れそうな土砂が溜まっています。日本の山岳道路だと法面をコンクリートで固めてしまうのが普通ですが、ここでは斜面を切り開いて道路を造っただけです。カラコルム・ハイウェイの維持には、土砂崩れが起きてはそれを除いてということを繰り返す必要があります。



アッタバード湖が見えてきました。

2010年1月4日、フンザ渓谷で大規模な地すべり災害が発生して、フンザ川が堰き止められ、天然ダムを形成されました。ダム湖の面積は約1060ヘクタール、最大水深約120m、平均35m、貯水量は東京ドーム約300個分という推測値が得られています。

ダム湖の形成に伴い、同地域の村々や主要道路であるカラコルム・ハイウェイが水位上昇により水没しました。アッタバード湖によってカラコルム・ハイウェイが寸断されたため、物資や人員は、船で湖を渡って、上流あるいは下流部に待機している車に乗り換えることになりました。



船着き場では、デコ・トラが荷物を積み込むのを待っています。



トラックの運転手の他に荷物運びの人足も待機しており、大賑わいです。



デコ・トラの勢揃いですが、手前からイスズ、日野、日産と、元は日本車です。この状態では、日本の車検に通らないでしょうね。



荷物を満載した船が到着しています。



私たちグループも船に乗り込みました。



1時間ほどの船旅で、途中にはチャイのサービスもありましたが、移り変わる風景から目を離せない状態になりました。



一応救命胴着を身に付けます。事前の説明では、寒さ対策に厚着が必要と聞いていたのですが、晴天で暖かい日差しに恵まれました。



湖の上に頭を出す雪山にも目が引き付けられます。



超満載の船が行き来しています。暇なのか、旅行者が珍しいのか、手を振ると答えてくれます。



でき方は違いますが、北欧のフィヨルドのような雰囲気です。



水は、他では見られない不思議な青色になっています。



静かな湖面に山の影が映っています。



大荷物の間から、運転手の頭がかろうじて出ています。



船のたてた並みで、山の影も揺れました。





モーターボートは、パトロールのもののようです。



湖を回り込む度に風景が変わってきます。



5000〜6000mの名も知らぬ山。



天気にも恵まれて、遊覧船気分で乗っていることができました。

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