美術史博物館の一階部の見学を終え、続いて二階に向かいました。
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階段の踊り場に置かれているのは、イタリアの彫刻家アントニオ・カノーヴァ製作(1782年)の「ケンタウロスを殺害するテセウス」像です。ラピタイ族の王ぺイリトオスの結婚式で、花嫁に襲いかかったケンタロウスをテセウスが殺害する場面です。
ルーブル美術館の階段に置かれたサモトラケのニケと同じ感じですが、美術史博物館では豪華な建物自体にも目が引き付けられます。
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特に壁面に飾られたクリムトの壁画は、見所の一つのため、探して四方を見上げ回すことになります。
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クリムトの壁画を見つけることができました。先回訪れた時は、日が陰って良く見えない部分があったのですが、今回は光も充分でした。
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中央部の左には、「古代ギリシャの美術」と題し、アテナ像が描かれています。右側は「古代エジプトの美術」という題で、少女が描かれています。
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左のアーチには、「聖女・ローマ」(左)と「総督・ヴェネツィア」が描かれています。
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柱の間に描かれているのは、「タナグラの乙女・古代ギリシャ」、その右手には」「パラスアテネ・古代ギリシャ」が描かれています。
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右のアーチ部分。
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「エジプトの裸像・エジプト」、「ミイラ・エジプト」、「青年・フィレンツェ」と並んでいます。
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一番右には、「若い娘と幼児・ルネサンス」、「ダンテと幼児・ルネサンス」が描かれています。
この壁画は、クリムトの初期の作品ですが、ファム・ファタル(宿命の女・魔性の女)的表情の女性や金箔装飾など、クリムトの代表作の特徴が出ています。
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続いて絵画部門の見学と思ったところ、大混雑になっていました。
2014年10月から2015年2月にかけて、美術史博物館では「ベラスケス展」が開催されており、マドリードのプラド美術館、ロンドンのナショナル・ギャラリー、ボストン美術館など著名な美術館からの貸出しによって、主要な作品が一堂に会していました。
この「バルタサール・カルロス王子騎馬像」(プラド美術館所蔵)が、展示会のシンボルの絵として使われていました。この時期、プラド美術館を訪れた人は、重要な作品を見落としたことになります。さすがに門外不出といわれる「ラス・メニーナス(女官たち)」は、写真だけが置かれていましたが。
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この特別展には、美術史博物館に収められている「マルガリータ王女」の一連の作品も加えられていましたが、特別展では写真撮影禁止になっていました。前回に撮影しているので、私は良かったですけどね。
2011年の一般展示はこちら
ここで気になったのは、ブダペスト国立西洋美術館所蔵の「緑色の衣装のマルガリータ王女」の絵でした。(ネット上の所蔵品紹介画像より)
有名な「青いドレスのマルガリータ女王」とポーズや服装は同じで、ただ服の色だけが違っています。
この絵は、ベラスケスではなく、弟子でベラスケスの娘婿でもあるデル・マーソによって描かれました。
「赤いドレスのマルガリータ女王」(1960年)はベラスケスの絶筆になり、王女の顔はデル・マーソによって仕上げられたとも言われています。それならば、デル・マーソが、その前の作品である「青いドレスのマルガリータ女王」(1959年)を模して、ドレスの色以外は同じに描いたのはなぜだろうという疑問が湧いてきます。
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常設展示室に移動すると、静かに絵を見ることができるようになりました。
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先回は取り上げなかった絵を載せていきましょう。
ティントレット作「スザンナの水浴」
この絵は、旧訳聖書中のダニエル書に基づいています。
庭で水浴する美しいスザンナを2人の好色な長老たちが密かに覗き見している場面が描かれています。関係を求めるも拒絶したため、逮捕されて処刑されようとする時、青年ダニエルが現れて、証言の矛盾を明らかにし、不正な告発者は処刑され、美徳が勝利を収めたという話です。
聖書に基づく場面を描いていますが、描きたかったものは、女性の裸体です。裸体を描くのは禁止されていましたが、神話や聖書に基づいた話なら許されたというのもおかしな話ですね。
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カラヴァッジオ作「ゴリアテの頭を持つダビデ」
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カラヴァッジオ作「ロザリオの聖母」
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歩き疲れて、ソファーでひと休み。
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ホルバイン作「ジェーン・シーモア」
突如、イギリスの歴史が登場してきました。ジェーン・シーモアは、アン・ブーリンの刑死後、ヘンリー8世の三番目の妻として結婚し、エドワード6世を生みましたが、産褥で亡くなってしまいました。
ドイツ生まれのホルバインは、イギリスに渡ってヘンリー8世の宮廷画家として活躍しましたので、ジェーン・シーモアの肖像画を描いたのは判るのですが、その絵がなぜウィーンにあるのでしょうね。
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デューラー作「 切った梨を持つ聖母子 」
美術史博物館では、ラファエロ作「草原の聖母」が有名ですが、この絵も良い表情をしています。
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デューラー作「 ヴェネチアの若い婦人 」
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デューラー作の男性の肖像画ですが。
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裏面には、老婆の絵が描かれています。女はこんなものという寓話のようです。
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ルーベンス作「扇をもつ女性(旗をもつ女性)」
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ルーベンス作「メドゥーサの頭部」
豊満な女性像というイメージのルーベンスとしては異色の作品ですね。
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ブリューゲル作「バベルの塔」
美術史博物館の代表的作品としては、ベラスケスと並んで、このブリューゲルの作品群が挙げられますね。
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ブリューゲル作「子供の遊戯」
先回の訪問時の記録でもブリューゲルの作品を掲載していますが、もう少々。
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ブリューゲル作「牛群の帰り」
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レンブラント作「自画像」
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クラナッハの作品。
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アルチンボンドの作品には興味が引かれますが、「四季・夏」(左)と「四大元素・火」(右)の真ん中に、先回は無かった絵が掲げられていました。
「Flora meretrix」と題する絵のようです。「Flora」と対になる絵のようです。
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歩き疲れて、美術館内のカフェにも気が引かれましたが、クリスマスマーケットへ向かいました。
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階段の踊り場に置かれているのは、イタリアの彫刻家アントニオ・カノーヴァ製作(1782年)の「ケンタウロスを殺害するテセウス」像です。ラピタイ族の王ぺイリトオスの結婚式で、花嫁に襲いかかったケンタロウスをテセウスが殺害する場面です。
ルーブル美術館の階段に置かれたサモトラケのニケと同じ感じですが、美術史博物館では豪華な建物自体にも目が引き付けられます。
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特に壁面に飾られたクリムトの壁画は、見所の一つのため、探して四方を見上げ回すことになります。
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クリムトの壁画を見つけることができました。先回訪れた時は、日が陰って良く見えない部分があったのですが、今回は光も充分でした。
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中央部の左には、「古代ギリシャの美術」と題し、アテナ像が描かれています。右側は「古代エジプトの美術」という題で、少女が描かれています。
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左のアーチには、「聖女・ローマ」(左)と「総督・ヴェネツィア」が描かれています。
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柱の間に描かれているのは、「タナグラの乙女・古代ギリシャ」、その右手には」「パラスアテネ・古代ギリシャ」が描かれています。
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右のアーチ部分。
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「エジプトの裸像・エジプト」、「ミイラ・エジプト」、「青年・フィレンツェ」と並んでいます。
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一番右には、「若い娘と幼児・ルネサンス」、「ダンテと幼児・ルネサンス」が描かれています。
この壁画は、クリムトの初期の作品ですが、ファム・ファタル(宿命の女・魔性の女)的表情の女性や金箔装飾など、クリムトの代表作の特徴が出ています。
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続いて絵画部門の見学と思ったところ、大混雑になっていました。
2014年10月から2015年2月にかけて、美術史博物館では「ベラスケス展」が開催されており、マドリードのプラド美術館、ロンドンのナショナル・ギャラリー、ボストン美術館など著名な美術館からの貸出しによって、主要な作品が一堂に会していました。
この「バルタサール・カルロス王子騎馬像」(プラド美術館所蔵)が、展示会のシンボルの絵として使われていました。この時期、プラド美術館を訪れた人は、重要な作品を見落としたことになります。さすがに門外不出といわれる「ラス・メニーナス(女官たち)」は、写真だけが置かれていましたが。
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この特別展には、美術史博物館に収められている「マルガリータ王女」の一連の作品も加えられていましたが、特別展では写真撮影禁止になっていました。前回に撮影しているので、私は良かったですけどね。
2011年の一般展示はこちら
ここで気になったのは、ブダペスト国立西洋美術館所蔵の「緑色の衣装のマルガリータ王女」の絵でした。(ネット上の所蔵品紹介画像より)
有名な「青いドレスのマルガリータ女王」とポーズや服装は同じで、ただ服の色だけが違っています。
この絵は、ベラスケスではなく、弟子でベラスケスの娘婿でもあるデル・マーソによって描かれました。
「赤いドレスのマルガリータ女王」(1960年)はベラスケスの絶筆になり、王女の顔はデル・マーソによって仕上げられたとも言われています。それならば、デル・マーソが、その前の作品である「青いドレスのマルガリータ女王」(1959年)を模して、ドレスの色以外は同じに描いたのはなぜだろうという疑問が湧いてきます。
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先回は取り上げなかった絵を載せていきましょう。
ティントレット作「スザンナの水浴」
この絵は、旧訳聖書中のダニエル書に基づいています。
庭で水浴する美しいスザンナを2人の好色な長老たちが密かに覗き見している場面が描かれています。関係を求めるも拒絶したため、逮捕されて処刑されようとする時、青年ダニエルが現れて、証言の矛盾を明らかにし、不正な告発者は処刑され、美徳が勝利を収めたという話です。
聖書に基づく場面を描いていますが、描きたかったものは、女性の裸体です。裸体を描くのは禁止されていましたが、神話や聖書に基づいた話なら許されたというのもおかしな話ですね。
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カラヴァッジオ作「ロザリオの聖母」
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ホルバイン作「ジェーン・シーモア」
突如、イギリスの歴史が登場してきました。ジェーン・シーモアは、アン・ブーリンの刑死後、ヘンリー8世の三番目の妻として結婚し、エドワード6世を生みましたが、産褥で亡くなってしまいました。
ドイツ生まれのホルバインは、イギリスに渡ってヘンリー8世の宮廷画家として活躍しましたので、ジェーン・シーモアの肖像画を描いたのは判るのですが、その絵がなぜウィーンにあるのでしょうね。
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デューラー作「 切った梨を持つ聖母子 」
美術史博物館では、ラファエロ作「草原の聖母」が有名ですが、この絵も良い表情をしています。
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デューラー作「 ヴェネチアの若い婦人 」
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デューラー作の男性の肖像画ですが。
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裏面には、老婆の絵が描かれています。女はこんなものという寓話のようです。
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ルーベンス作「扇をもつ女性(旗をもつ女性)」
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ルーベンス作「メドゥーサの頭部」
豊満な女性像というイメージのルーベンスとしては異色の作品ですね。
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ブリューゲル作「バベルの塔」
美術史博物館の代表的作品としては、ベラスケスと並んで、このブリューゲルの作品群が挙げられますね。
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ブリューゲル作「子供の遊戯」
先回の訪問時の記録でもブリューゲルの作品を掲載していますが、もう少々。
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ブリューゲル作「牛群の帰り」
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レンブラント作「自画像」
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クラナッハの作品。
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アルチンボンドの作品には興味が引かれますが、「四季・夏」(左)と「四大元素・火」(右)の真ん中に、先回は無かった絵が掲げられていました。
「Flora meretrix」と題する絵のようです。「Flora」と対になる絵のようです。
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歩き疲れて、美術館内のカフェにも気が引かれましたが、クリスマスマーケットへ向かいました。