ツタンカーメンは、異端の神を信仰したアクエアテンの後継者であったため、その存在も歴史から抹殺されてしまい、そのため墓も歴代の王のものと比べると小さな物になってしまいました。そのこともあって、ツタンカーメンの墓は盗掘から免れました。といってもツタンカーメンの墓に収められた遺物の豪華さは比類のないもので、黄金の棺やマスクなどの葬儀の品々に加えて、家具、調度品など、その数は約2000点に及びます。
続けて、ツタンカーメンの秘宝についてみていきましょう。
アヌビス神の厨子。
ツタンカーメン王の2体のカー像。王のミイラを安置する玄室の入口の左右に立っていました。二つの像は、似た姿をしていますが、頭の被り物が違っています。こちらは、ツタンカーメンの黄金のマスクをはじめ、多くのファラオの頭巾として知られるネメスを被っています。
こちらの被り物はクハトと呼ばれるものです。
像は実物大で、木製の上に瀝青で塗装されています。黒はエジプトの肥沃な土を現し、それによって生命の再生、復活を意味しています。
ハトホルの牝牛の装飾のある寝台。
ハトホル女神を現す太陽円盤を頭に付けた牝牛が飾られています。
牝ライオンの装飾のある寝台。
ベスの装飾のあるベッド。
背もたれ部に、立って舌を出すライオンの姿をしたベス神が飾られています。
各種のアラバスター製品。
王冠を戴き王家のカトルーシュを胸に付けたベス神。ユーモラスな姿をしています。
うずくまった野生ヤギをかたどった香油壺。
天蓋のあるアラバスター製の装飾的な船。
中央は、セファ・タウイの香油壺。上下エジプトの統一を象徴するセファ・タウイの儀式をかたどったもので、上下エジプトの象徴であるパピルスとロータスをハピ神が結び付けています。
左右は下エジプトの王冠を被ったツタンカーメンの像。
端には上エジプトの王冠を被ったツタンカーメンの像があります。
セネト・ゲーム。盤面で駒を動かすゲームのようですが、ルールは判っていません。墓には、4組のゲーム盤が発見されています。
ラッパ。音楽を楽しむためのようです。
レバノン杉による椅子の背もたれ。
象牙の櫃。
蓋にはツタンカーメンと王妃アンケセナーメンが描かれています。
ハスと王の頭部。太陽の出現を象徴する蓮から太陽に見立てた王の頭部が現れている様子を現しています。
マネキン。用途について明らかではありませんが、衣装を架けておくマネキンとして用いられたとされています。
ツタンカーメンの像でしょうか。
中央はファラオの持つ杖で、紐のついている物はネヘハ、先の曲がったものはヘカといいます。ネヘハは北エジプト、ヘカは南エジプトを象徴し、二つ持つことによって上下エジプト全土の支配者であることを示しています。
右は、ツタンカーメンのカトルーシュ。
チャリオット(戦車用馬車)。6台発見されており、そのうち2台は金箔張りで、美幸などの儀式に使用されたようです。残念ながら、これは金箔張りでない方のチャリオット。
ダチョウの羽根の扇。
子供の棺。ツタンカーメンの墓では出産直後か死産かと見られる2体の子供のミイラが発見されており、その棺のように思えます。
ヤグルマギクの花束(実際はワニナシの束)。なお、ワニナシはアボカドの仲間です。
テレビバラエティ番組で、「王妃アンケセナーメンは、葬儀が終わって埋葬する間際に、野に咲いているヤグルマギクの花をそっと入れた。発見者のハワードは、どの黄金に輝く宝物よりもこのヤグルマギクに一番心をうたれたと述べている。」という話が取り上げられています。
カーターは、第二の棺の上に置かれていたヤグルマギク他からなる花輪を見て、「夫に先立たれた少女の王妃が、「二つの国」を代表した若々しい夫にささげた最後の贈り物と考えたい。」と書いており、だったらいいなという話のようです。ツタンカーメンの墓の中にも、たくさんの花輪や花束が入っており、普通の副葬品だったようです。
アンケセナーメンは、実父の父アクエンアテンの妻だった時期もあり、父親との間に娘がいたという説もあります。さらにツタンカーメンの早世後は、祖母ティイの兄弟で相当な年齢差になるファラオを継いだアイの妻となりました。ツタンカーメンを暗殺したのはアイである、あるいはアンケセナーメン自身がアイと共謀したという俗説もあります。
この花束から運命に翻弄される悲劇の王妃を見るのか、黄金に飾られた宝物からドロドロの人間ドラマを見るかは、人それぞれの好みの問題です。
続けて、ツタンカーメンの秘宝についてみていきましょう。
アヌビス神の厨子。
ツタンカーメン王の2体のカー像。王のミイラを安置する玄室の入口の左右に立っていました。二つの像は、似た姿をしていますが、頭の被り物が違っています。こちらは、ツタンカーメンの黄金のマスクをはじめ、多くのファラオの頭巾として知られるネメスを被っています。
こちらの被り物はクハトと呼ばれるものです。
像は実物大で、木製の上に瀝青で塗装されています。黒はエジプトの肥沃な土を現し、それによって生命の再生、復活を意味しています。
ハトホルの牝牛の装飾のある寝台。
ハトホル女神を現す太陽円盤を頭に付けた牝牛が飾られています。
牝ライオンの装飾のある寝台。
ベスの装飾のあるベッド。
背もたれ部に、立って舌を出すライオンの姿をしたベス神が飾られています。
各種のアラバスター製品。
王冠を戴き王家のカトルーシュを胸に付けたベス神。ユーモラスな姿をしています。
うずくまった野生ヤギをかたどった香油壺。
天蓋のあるアラバスター製の装飾的な船。
中央は、セファ・タウイの香油壺。上下エジプトの統一を象徴するセファ・タウイの儀式をかたどったもので、上下エジプトの象徴であるパピルスとロータスをハピ神が結び付けています。
左右は下エジプトの王冠を被ったツタンカーメンの像。
端には上エジプトの王冠を被ったツタンカーメンの像があります。
セネト・ゲーム。盤面で駒を動かすゲームのようですが、ルールは判っていません。墓には、4組のゲーム盤が発見されています。
ラッパ。音楽を楽しむためのようです。
レバノン杉による椅子の背もたれ。
象牙の櫃。
蓋にはツタンカーメンと王妃アンケセナーメンが描かれています。
ハスと王の頭部。太陽の出現を象徴する蓮から太陽に見立てた王の頭部が現れている様子を現しています。
マネキン。用途について明らかではありませんが、衣装を架けておくマネキンとして用いられたとされています。
ツタンカーメンの像でしょうか。
中央はファラオの持つ杖で、紐のついている物はネヘハ、先の曲がったものはヘカといいます。ネヘハは北エジプト、ヘカは南エジプトを象徴し、二つ持つことによって上下エジプト全土の支配者であることを示しています。
右は、ツタンカーメンのカトルーシュ。
チャリオット(戦車用馬車)。6台発見されており、そのうち2台は金箔張りで、美幸などの儀式に使用されたようです。残念ながら、これは金箔張りでない方のチャリオット。
ダチョウの羽根の扇。
子供の棺。ツタンカーメンの墓では出産直後か死産かと見られる2体の子供のミイラが発見されており、その棺のように思えます。
ヤグルマギクの花束(実際はワニナシの束)。なお、ワニナシはアボカドの仲間です。
テレビバラエティ番組で、「王妃アンケセナーメンは、葬儀が終わって埋葬する間際に、野に咲いているヤグルマギクの花をそっと入れた。発見者のハワードは、どの黄金に輝く宝物よりもこのヤグルマギクに一番心をうたれたと述べている。」という話が取り上げられています。
カーターは、第二の棺の上に置かれていたヤグルマギク他からなる花輪を見て、「夫に先立たれた少女の王妃が、「二つの国」を代表した若々しい夫にささげた最後の贈り物と考えたい。」と書いており、だったらいいなという話のようです。ツタンカーメンの墓の中にも、たくさんの花輪や花束が入っており、普通の副葬品だったようです。
アンケセナーメンは、実父の父アクエンアテンの妻だった時期もあり、父親との間に娘がいたという説もあります。さらにツタンカーメンの早世後は、祖母ティイの兄弟で相当な年齢差になるファラオを継いだアイの妻となりました。ツタンカーメンを暗殺したのはアイである、あるいはアンケセナーメン自身がアイと共謀したという俗説もあります。
この花束から運命に翻弄される悲劇の王妃を見るのか、黄金に飾られた宝物からドロドロの人間ドラマを見るかは、人それぞれの好みの問題です。