この日は、午前中をセビーリャ見学についやすことになります。バスには少し乗っただけで、後は徒歩観光になりました。
バスを降りたところに正十二面体をした黄金の塔がありました。黄金の塔は、グアダルキビル川の左岸にあり、13世紀の初めに川の通行を監視するための塔として造られました。対岸に造られていた塔の間に鎖をかけて侵入者を防いでいたといいます。黄金の塔の由来は、かつては、上部が黄金のタイルで飾られていたことに由来します。
少し歩いて、アルカサルの入り口にやってきました。アルカサルは、スペイン語で王宮、王城の意味で。アラビア語に由来しています。スペインの他の古都でもアルカサルが残されています。
アルカサルに隣接するようにカテドラルがあります。ゴシック様式とルネサンス様式が混じっており、右に聳えるヒラルダの塔は、モスク時代のミナレットを改築したものです。
また、インディアス古文書館が向かい合って建てられています。1572年に商品取引所として造られたルネサンス様式の建物です。1784年には新大陸に関する文書をまとめる古文書館となり、コロンブスやコルテスらの直筆など、新大陸発見時の資料が保存されており、カテドラル、アルカサルと並んで世界遺産に認定されています。
セビーリャのアルカサルはツアーで省かれてしまうことが多いようですが、幸いこのツアーでは入城見学することができました。
入り口は、ライオンの絵が飾られていることから、「ライオンの門」と呼ばれます。
セビーリャのアルカサルを見学する際には、青池保子の「アルカサル-王城-」をあらかじめ読んでおくことをお勧めします。
「アルカサル-王城-」のことは、少女漫画の分野とあって全く知らなかったのですが、かみさんに言われて直前にアマゾンで全巻を注文し、読み終えてから旅行に出かけました。ここを舞台としており、実際の見学に際して一層興味が増しました。ただ、少女漫画の登場人物は、美形でどれも同じ顔をしており、ちょっと違和感を覚えます。
そのふるまいから残酷王または正義王と呼ばれる、14世紀のスペイン・カスティリアの王ペドロ1世(作中ではドン・ペドロ)が主人公です。庶子エンリケ・デ・トラスタマラ(後のエンリケ2世)との王位継承争い(第一次カスティーリャ継承戦争とも呼ばれます)に、周囲のアラゴン、ポルトガル、グラナダの思惑、有力貴族の離反、さらにドン・ペドロの女性遍歴が加わって、状況は二転三転します。最終的には、英仏戦争がひと段落したイギリスとフランスの軍勢も加わった戦いになってペドロ1世は敗北・戦死し、エンリケ2世が王位を得てイザベラ女王へ続くトラスタマラ王朝を開くことになります。
このアルカサルは、戦いに明け暮れたペドロ1世が、その全盛期にスペイン各地から職人を集めてグラナダのアルハンブラ宮殿を模倣して造らせた宮殿です。随所に同じ様な構造が見られるのが魅力になっています。
入り口を入ったところは、「ライオンの中庭」と呼ばれる小さな庭園が設けられています。
古い城壁の向こうにファサードが見えています。
狩猟の中庭に出ると、ペドロ1世の宮殿の眺めが広がります。1364年から1366年にかけて造られたペドロ1世の住まいです。
正面ファサードの上には、小さな塔が乗せられています。
青池保子の「アルカサル-王城-」によれば、ファサードの上部には、「最も高位の 最も高貴な 最も強力で 最大の征服者 神の恩寵により カスティリアとレオンの王 ドン・ペドロが 1402年(スペイン暦) この王城と宮殿と玄関を建設させた」と書かれてるようです。
イスラム建築で多く見られる連続的なアーチが設けられています。
壁にも細かい浮彫が施されています。
この宮殿では細かい装飾が外壁にも施されていますが、本来のイスラム建築では外側は質素な造りになっているのが普通です。
バスを降りたところに正十二面体をした黄金の塔がありました。黄金の塔は、グアダルキビル川の左岸にあり、13世紀の初めに川の通行を監視するための塔として造られました。対岸に造られていた塔の間に鎖をかけて侵入者を防いでいたといいます。黄金の塔の由来は、かつては、上部が黄金のタイルで飾られていたことに由来します。
少し歩いて、アルカサルの入り口にやってきました。アルカサルは、スペイン語で王宮、王城の意味で。アラビア語に由来しています。スペインの他の古都でもアルカサルが残されています。
アルカサルに隣接するようにカテドラルがあります。ゴシック様式とルネサンス様式が混じっており、右に聳えるヒラルダの塔は、モスク時代のミナレットを改築したものです。
また、インディアス古文書館が向かい合って建てられています。1572年に商品取引所として造られたルネサンス様式の建物です。1784年には新大陸に関する文書をまとめる古文書館となり、コロンブスやコルテスらの直筆など、新大陸発見時の資料が保存されており、カテドラル、アルカサルと並んで世界遺産に認定されています。
セビーリャのアルカサルはツアーで省かれてしまうことが多いようですが、幸いこのツアーでは入城見学することができました。
入り口は、ライオンの絵が飾られていることから、「ライオンの門」と呼ばれます。
セビーリャのアルカサルを見学する際には、青池保子の「アルカサル-王城-」をあらかじめ読んでおくことをお勧めします。
「アルカサル-王城-」のことは、少女漫画の分野とあって全く知らなかったのですが、かみさんに言われて直前にアマゾンで全巻を注文し、読み終えてから旅行に出かけました。ここを舞台としており、実際の見学に際して一層興味が増しました。ただ、少女漫画の登場人物は、美形でどれも同じ顔をしており、ちょっと違和感を覚えます。
そのふるまいから残酷王または正義王と呼ばれる、14世紀のスペイン・カスティリアの王ペドロ1世(作中ではドン・ペドロ)が主人公です。庶子エンリケ・デ・トラスタマラ(後のエンリケ2世)との王位継承争い(第一次カスティーリャ継承戦争とも呼ばれます)に、周囲のアラゴン、ポルトガル、グラナダの思惑、有力貴族の離反、さらにドン・ペドロの女性遍歴が加わって、状況は二転三転します。最終的には、英仏戦争がひと段落したイギリスとフランスの軍勢も加わった戦いになってペドロ1世は敗北・戦死し、エンリケ2世が王位を得てイザベラ女王へ続くトラスタマラ王朝を開くことになります。
このアルカサルは、戦いに明け暮れたペドロ1世が、その全盛期にスペイン各地から職人を集めてグラナダのアルハンブラ宮殿を模倣して造らせた宮殿です。随所に同じ様な構造が見られるのが魅力になっています。
入り口を入ったところは、「ライオンの中庭」と呼ばれる小さな庭園が設けられています。
古い城壁の向こうにファサードが見えています。
狩猟の中庭に出ると、ペドロ1世の宮殿の眺めが広がります。1364年から1366年にかけて造られたペドロ1世の住まいです。
正面ファサードの上には、小さな塔が乗せられています。
青池保子の「アルカサル-王城-」によれば、ファサードの上部には、「最も高位の 最も高貴な 最も強力で 最大の征服者 神の恩寵により カスティリアとレオンの王 ドン・ペドロが 1402年(スペイン暦) この王城と宮殿と玄関を建設させた」と書かれてるようです。
イスラム建築で多く見られる連続的なアーチが設けられています。
壁にも細かい浮彫が施されています。
この宮殿では細かい装飾が外壁にも施されていますが、本来のイスラム建築では外側は質素な造りになっているのが普通です。