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Channel: さすらい人の独り言
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さすらいの風景 トレド その2

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バスをトレドの街の北側にあるアルフォンソ4世広場の脇で下りました。目の前に強固な城壁が広がっていました。



城壁の向こうに見えている尖塔は、ピサグラ新門のもののようです。



ピサグラ新門から入るのかと思いましたが、エレベーターで市内に入ることになりました。目立たないようにしてありますが、右上に向かってエレベーターが延びています。



エレベーターを数回乗り換えることになりました。以前は車で市街地に入れたのですが、世界遺産に認定されたのを機に、観光バスの乗り入れ禁止になり、足の弱い人のためにエレベーターが設けられたとのことです。



エレベーターを降りると、眼下に新市街地の眺めが広がっていました。

40度越えの暑さとあって、ここまで自分の足で上がってくるのは大変です。



中心部に向かって歩いていきます。坂道もあって、トレド観光は体力を使います。スペイン人は昼寝の時間で、歩いているのは観光客だけです。



車一台がやっとの小路を進んでいきます。



トレドの街の北西部に広がるユダヤ人街を歩いていきます。



中心部のカテドラルを目指すのなら、もう少し広くて判りやすい道もあるはずですが、ガイドは、細い道を紹介したいようで、迷路の中に入り込んでいきます。



時折り教会が現れます。



小路の頭上を建物が覆っています。



おしゃれなベランダ。



細い道の良い点は、日陰になりやすいことですね。



通りで新聞を読むおじさん。風の通り道で涼しいのでしょうか。

頭上の建物の壁にユダヤ人街のマークが取り付けられていました。



トレドでは、イスラム教支配下時代から、キリスト教徒やユダヤ教徒も住みついていましたが、1492年にグラナダが陥落してレコンキスタが終了すると、非寛容な宗教的統一によりユダヤ人追放が行われました。





土産物屋も並ぶ広い通りに出てきました。



サント・トメ教会に到着し、入場しました。

内部は、残念ながら撮影禁止です。



ここでの見どころは、エル・グレコの「オルガ泊の埋葬」の絵です。

エル・グレコがスペインにやってきて10年ほど経った1586年に頃に描かれ、彼の最高傑作と言われています。

この絵の支払いは、高額なものになって、教会の持ち金が足りずに、かなり揉めたといいます。現在では、この絵のおかげで、サント・トメ教会はカテドラルと並ぶトレドの観光ポイントになっており、入場料収入も相当なものになっているはずです。なにが幸いするか判りませんね。



トレドの名物菓子としてマサパンが挙げられます。アーモンド粉と砂糖を練って焼いた伝統菓子です。ドイツではマジパンと呼ばれ、リューベックのニーダーエッガー製のものが有名です。

マルチパンは中世にアーモンドと砂糖が手に入りやすくなった中東で発明されたようで、ヨーロッパへは、トルコ人によって東ヨーロッパ経由でドイツのバルト海沿岸に伝わったルートと、南からアンダルス(イベリア半島)やシチリアに伝わったルートの二つがあったようです。



いろいろのお菓子も並べられていました。

家への土産にトレドのマサパンを買って返りましたが、くせのない上品な甘さで和菓子の練り切りといった感じで、美味しく食べました。リューベックのニーダーエッガー製の物は、なにかのエッセンスの香りが強く、トレドのものの方が気に入りました。

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