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Channel: さすらい人の独り言
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さすらいの風景 トマール その3

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テンプル騎士団聖堂に続いて主回廊の見学。

ジョアン3世時代の16世紀に、リスボンのジェロニモス修道院を手掛けたジョアン・デ・カステ―リョによって作られました。



スペイン王フェリペ2世は1581年にポルトガルを併合し、ここでポルトガル王フィリペ1世として戴冠し、「太陽の沈まぬ帝国」と呼ばれるスペイン最盛期をもたらしました。フェリペ2世以後、フェリペ3世、フェリペ4世と3代にわたりスペイン・ハプスブルク家の王がポルトガル王を兼ねました。ポルトガルは、1640年から1668年にかけて行われたポルトガル王政復古戦争を経て、スペインからの再独立を果たしました。リスボンのレスタウラドーレス広場は、この王政復古を記念したものです。





回廊の柱はシンプルなものです。



窓飾りは、紋章や綱で飾られたマヌエル様式になっています。



サンタ・バルバラの回廊からは、マヌエル様式の最大傑作と言われるキリスト騎士団聖堂の大窓がある西壁を見ることができます。



キリスト騎士団聖堂の大窓。



窓脇の天使の像。



ヴァスコ・ダ・ガマなど大航海時代に活躍した人物の像。



騎士団のマーク。



壁の下部。マヌエル様式の特徴である、紋章、ロープ、鎖、異国の産物などが飾られています。



龍の口からロープが出ており、中国の影響が見られます。



壁の最下部には、ヴァスコ・ダ・ガマといわれる人物像が飾られています。



帽子を被って青髭をはやし、両手を上げています。斜めで少し判りにくいですが、後で正面から見ることができました。



廊下の両脇に修道士の部屋が並んでいます。



廊下のアズレージョは17世紀のものです。



修道士の部屋は狭く、簡素です。

騎士修道会といっても、以下の4つのグループから構成されています。
騎士 - 重装備、貴族出身
従士 - 軽装備、平民出身
修道士 - 資産管理
司祭 - 霊的指導

貴族出身でもこの部屋かと、どのグループの人が入っていたのだろうと疑問が沸いてきます。



キリスト騎士団聖堂の西壁を正面から見ることができました。



ヴァスコ・ダ・ガマといわれる人物像は正面からの方が良く判りますね。



食堂。



使われていた食器。



騎士団のマークが入っています。



台所。



竈。



ミシャの回廊。1543年に完成。回廊の西側の部屋にはパンを焼く竈があり、当時はここで貧しい人々にパンが配られました。



キリスト騎士団聖堂を見上げることができました。



修道院の見学はここまでとなり、売店での土産物探しになりました。



売店ではテンプル騎士団のフィギアが多く売られていたの土産に買いました。

鎧として「ハウバーグ」と呼ばれるチェインメールの一種を装着。その下には衝撃を吸収し、打撲傷を減らすための肌着の「ジポン」を着ました。

この「ジポン」が、ポルトガルから日本にもたらされて襦袢となりました。

鎧の上には、上着(胴着)として「サーコート」を着ました。色は黒や赤、白など様々。十字の模様が描かれることが多く、暑い土地で日射しを和らげ、鎧の鉄が焼けることを防ぐという役割がありました。

頭の防具としては、「コイフ(鎖帷子の兜)」をかぶり、頭やあごを守り、12世紀までは「ノルマン・ヘルメット」(板で作った兜で、鼻当てがついている)を被りました。

楯としては、「カイト・シールド」と呼ばれる凧型の盾が一般的。

十字軍の盾やサーコートなどには、自分の家柄を示す紋章の他、十字のマークなどが描かれました。これは、十字軍の提唱者であるローマ法王ウルバヌス2世の提言により、東方に向かうキリスト教徒は胸か額に十字の印をつけることになりました。

武器としては、長さは70~80cmぐらいの長剣が用いられました。刃幅が広く、敵の鎧や兜を断ち切れました。

十字軍以降の異郷での異教徒との戦いは、欧州内のキリスト教徒同士の戦闘よりも遥かに過酷なものとなり、より安全な甲冑が求められました。保護のため、脛、腕、そして胴体へと、板金で覆う部分の面積は徐々に大きくなっていき、板金部分でほぼ全身を覆うまでになって、プレートアーマーへと発展していきました。



出口脇には、花やパンで飾られたタブレイロスの祭りの飾りが展示してありました。



現地の観光協会のウェブに載っていたタブレイロスの祭りの様子。

タブレイロスの祭りは4年に1度、7月上旬に行こなわれ、花やパンで飾られたお盆(タブレイロス)を頭に載せてパレードします。タブレイロスは、身長と同じ高さまで積み重ねられ、重さ30kgに及びます。14世紀にイザベル女王が創立した修道院が町の貧しい人にパンやワイン、肉を配ったことに由来します。

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