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Channel: さすらい人の独り言
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さすらいの風景 ヤズド その4

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ヤズドで最後の見学場所になるマスジェデ・ジャーメのため、時計台の脇でバスを下りました。



商店の並ぶ通りを少し歩くと、マスジェデ・ジャーメが見えてきました。



マスジェデ・ジャーメは、ササーン朝時代のゾロアスター教の神殿跡地に、14〜15世紀に建てられました。金曜日のモスクとも呼ばれ、ヤズドのシンボル的存在になっています。

二本並ぶミナーレは、イランで一番の52mの高さを誇っています。



ミナーレは、建築当時のままの姿を保っているといいます。



美しいタイル装飾で飾られています。



入り口の左奥に主礼拝室のドームが見えています。



入り口の木の門は、13世紀に造られたオリジナルだといいます。

上から人の形にに鎖が下げられているのは、駱駝の侵入防止のためのものだといいます。



門の内部



入り口を抜けると広場に出ます。



広場の周囲を回廊がとりまいています。



入り口のミナーレを振り返ったところ。裏側はタイル装飾が省かれているところがあります。



主礼拝堂のイーワン(中庭に向かって開放されたアーチ状の空間)



中に入ると、メッカの方向を示すミフラーブが置かれています。



タイル装飾が見事です。



イスラム建築で用いられるタイル装飾には、モアッラクと呼ばれる「モザイクタイル」とハフトランギーと呼ばれる「絵付けタイル」があります。ここでは、モザイクタイルが用いられていました。



中央部の装飾は、モザイクタイルと表面に凹凸を付けたレンガ装飾の組み合わせになっています。



絵付けタイルは、四角のタイルが並べられているので判りますが、モザイクタイルでは不定形のタイルがはめ込まれています。

インドのタージマハルでは、白大理石に色付きの石を嵌め込んで模様を造っていますが、このモザイクタイルの発展形といってもよいでしょうね。





中庭越しに見た主礼拝堂。



入り口の上に聳えるミナーレ。



マスジェデ・ジャーメを出ようとすると、女学生の一団に出会いました。



男性としては、女性の写真を撮るのに腰が引けるところがあるのですが、グループのおばさん達は積極的に一緒に記念写真を撮りっこするので、その脇から女性の写真を撮る機会が多くなりました。



これでヤズドの街の見学を終えてエスファハーンに向かいました。街外れには、新しいゲートが造られていました。



車窓からは、雪を被った山を望むことができました。



地面を覆う白い物は、塩です。



前日に続いて、広大な砂漠の中のドライブが続きました。



途中、ナインの街で昼食をとりました。



隊商宿(キャラバン・サライ)を改装したレストランで、建物も風情がありました。







昼食後、再びバス移動が続きました。



睡魔と闘いながら外を見続けていると、砂漠の中に、隊商宿(キャラバン・サライ)の建物が現れました。



小さな土盛りが連続していますが、これはカナートと呼ばれる地下水路の地上部です。砂漠地帯では、一定間隔で縦穴を掘ってから横穴を掘ってつなぎ、山から流れ出た伏流水を街まで引いてくる水利システムが発達しました。砂漠の中のオアシス都市を保ってきたカナートですが、現在では水道システムも発達して、農業用水に使われるだけになってきているようです。

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